栽培は江戸時代から
愛媛県のみかんの栽培は、江戸時代の終わりごろ、宇和島市吉田町で伊勢まいりや四国巡礼で手に入れたみかんの苗木を植えたのがはじまりとされています。
愛媛県は一年をとおして温暖で晴れの日が多く、畑の土も水はけがよく、栄養分を多くふくんでいることなど、おいしいみかんを作る良い環境に恵まれています。
このため、明治維新をへて1900年ごろから熱心に栽培する農家がふえはじめ、1968年にはみかん生産量が38万トン(年間)となり、静岡県をぬいて日本一になりました。
三つの太陽
愛媛県のなかでも、海岸線にそった傾斜地と瀬戸内の島々は、おいしいみかんの産地として有名です。傾斜地では、西宇和地域に代表される石垣に覆われた段々畑が多くみられます。
石垣の石は熱が冷めにくいため、暖かさを保つこともできます。
愛媛のみかんは、空からふりそそぐ光、海からの反射光、石垣からの輻射熱、この「三つの太陽」をいっぱいに浴びて育っています。
みかん王国
日本を代表する農業生産物は米ですが、愛媛県ではみかん生産額が米をしのいで第一位になっています。
それだけに、愛媛県の人たちはみかん栽培をほこりに思い、みんなで応援していこうという気持ちにあふれています。
各地の農業協同組合が集まってつくった全国農業協同組合連合会愛媛県本部(全農えひめ)では直営の配合肥料工場を持ち、
コンピュータを使ってそれぞれのみかん産地に適した肥料をつくり、みかん農家に提供しています。
みかんを加工するジュース工場もあり、ここではみかんジュースだけでなく、ほかの果物のジュースなども作っています。
いつでも、どこでも食べられる
愛媛みかんは10月から12月にかけてたくさん出回りますが、早めに実るものや遅れて実るもの、
あるいは温室栽培などにより、4月とその前後を除けばいつでもスーパーや果物店にならんでいます。
また、1月から5月にかけては、いよかん、ぽんかん、はるみ、不知火(デコポン)、せとか、清見などが
出荷されており、愛媛のかんきつを1年中食べることができます。
愛媛みかんは、ほとんどの地域に出荷されています。地域別にみると関東がもっとも多く、全体の約80%となっています。
次に近畿、甲信越と続き、北海道にも出荷されています。